コ ラ ム / インタビュー

社内改革推進者養成コース
(旧名称:インターナル・コンサルタント養成コース)
修了者インタビュー

豊田通商株式会社 グローバル部品・ロジスティクス企画部 企画戦略グループ
主任 石田 普子氏

組織の見えづらい風土や課題を
全員で解決していくために必要なプログラム

豊田通商株式会社
石田 普子

インターナル・コンサルタントコース(以下、ICコース)の第1期に参加され、その後、「いきワクプロジェクト」など自社で取り組む組織活性戦略に学んだスキルを活用されている石田氏にICコースで得られたことについて伺いました。

ここでしか学べないこと

:ICコースに参加されるまでの、石田さんの経歴についてお伺いして宜しいですか?

石田:役員秘書、営業事務に各々10年以上携わり、ダイバーシティ推進も3年担当していました。

:ICコースに参加することになった時に思ったことは?

石田:当時、あるワークショップの設計から当日のファシリテーションまでを一人で担当することが決まっていましたが、この分野に関する知識・スキル不足を不安に感じていたので、必要なことが学べる貴重な機会だと思い、参加できることに感謝しました。

一方で、修了後どんな働き方が出来るんだろう、と思いました。社内コンサルタントという職種が弊社内にはありませんでしたから。

:実際に参加して変わったことは?

石田:スタート時は、学んだスキルを職場で実践する機会が少なく、現場に入って「共に創る」ことが全く出来ておらず、知識先行・経験不足で、自分の言動や選択に自信が持てない、という状態でした。

しかし、他社からの受講生の方は大半が人事部門の所属で、実例を基にディスカッションをしているのが、現場経験の少ない私にはとても参考になりました。

また、コースが進んで行くにつれて、基礎的な知識とスキルを習得し、理論を体系的に学んだことで「この活動をする上で基本的に必要なことは理解している」と思うことが出来て、漠然と持っていた不安は解消されました。ただ、自信を持つには、「現場に入る」実践の場を経験する必要がありましたね。

:第1期が修了したのが2015年1月でしたが、その後、このコースで学んだことを活かす場はありましたか?

石田:修了後、異動しダイバーシティ&インクルージョン(D&I)推進の担当者になりました。この2015年~2017年の2年間で、個人施策では女性社員が大半を占める業務職対象に多様なキャリアを考える対話会やインタビュー、組織施策では男性社員が中心となる担当職対象のD&I説明会、課題解決のオフサイトミーティング、キャリア開発に使用するツール作成など、体得した知識やスキルを総動員し、実際に現場に入って、見立ててデザインして「共に創る」を実践しています。

今振り返ると、コースを通してICとして必要な基礎知識やスキル・ノウハウはもちろん、役割・立ち位置・姿勢(どうあるか)を学べたことが、現在ICとしてのブレない軸が持てているポイントだと思います。また、コースの同期とは、修了後も3-4か月に一度自主的な会議を継続的に開催しています。

「ICカンファレンス(ICC)」と名付け、前回からの実施事例の共有や、取組中の案件の困りごとの相談やディスカッションをしています。2年間で7回実施し、お互いにアドバイスした取組み案件が、数か月後に解決したり達成したりした報告を聞くと、自分のことのように嬉しく思います。

誰からともなく各々が幹事の回に、各社の歴史や企業理念が分かる記念館や資料館見学の時間を組み込んで、自然にお互いの会社のファンになってしまいました。

:D&I推進担当者として働くことに、どんな心境でしたか?

石田:以前に他本部で社外コンサルタントの助言を受けながら、ダイバーシティ推進をおこなっていましたが、4年目に異動になり、道半ばという思いを持っていましたので、推進目標を達成したいと思いました。

:貴社には全部で7本部ありますが、その本部間での人事的交流はありますか?

石田:私は交流する機会は多いほうだと思います。会社としては担当者の横断的な共有の場がありますが、それは月毎に開催される情報収集の場になります。第2期、第3期とこのICコースを受講したメンバーもいますので、自分たちで連携を取るようにしています。

スキルを活用する場

:貴社では、「いきワクプロジェクト」という新しい組織活性戦略がスタートしています。もう少し詳細を教えてもらえますか?

石田:弊社のD&Iの取組は、2016年から10年間を3つのフェーズに分けており、最初の3年間は「多様な人材が長く働きやすい職場環境づくり」としています。
その働き方改革の現場施策として2014年から「いきワクプロジェクト」に取り組んできました。多様な人材が活躍するために、従来の働き方を現場レベルで見直す取り組みです。時間や工数を削減し生産性を向上させて、チームで付加価値や成果を伸ばすことを目的にしています。

私はこのプロジェクトで「本部サポーター」として参加グループの活動支援をしています。「本部サポーター」には会議でのファシリテーションなどの支援が求められますが、ICコースの修了生は、現場での「関わり方の最適化」を学んでおり、全社展開を見据えて今後は「本部担当者」としてサポーターの活動支援や活動デザインが出来るフェーズにあると思います。

冒頭、このICコースを受けるときに、社内コンサルタントという職種が社内にないので、どう活かしていこうかと思ったと申し上げましたが、今社内で進めている「いきワクプロジェクト」は、まさにこのICコースで体得した知識やスキルを総動員して、本部サポーターという役割で活動グループの支援をしていくので、はからずもこのスキルや知識が活かせる場ができたな、と思っています。

:社内コンサルタントという職種がもしあれば、その人達がおこなうということだと思いますが、今の日本企業ではこのような職種がある会社はほぼありませんよね。ICは、どんなときに必要とされていると思いますか?

石田:ICを学んでいないと、働きかけをするにも「社外コンサルタントを呼んでくる」という思考になってしまうと思います。ICを学んだことで、現場に入って、今の状況を見立てて、必要なものが何なのかを探すことができ、自分でどんな支援ができるのか考えることができます。それはICコースで学んだおかげです。

:受講修了後、スキルを使って、ワークショップや研修をおこなっていますが、昔から石田さんを知っている周りの人から「変わった」と言われることはありますか?

石田:周りからの見え方というよりも、ICコースを受講・修了したからこその違いがあると思いますね。「いきワクプロジェクト」で一緒に本部サポーターという役割を担っているメンバーが20名程いますが、学んでいない方はファシリテーションすることに苦労される方もいるようです。

私はこのコースで学んだこともあり、ファシリテーションだけではなく、その場に不足しているものがなんであるかという視点を持ったり、活動全体をデザインすることができる。現場での関わり方の最適化をすることができるようになったと思います。

会社として更なる発展に向けて

:今後の目標は?

石田:弊社は2017年4月に新人事制度を導入する予定で、従来の職種の統合という大きな変化を迎えます。過渡期の現在は、組織開発やD&I、女性活躍推進の面でも、多くの課題を抱えています。

ICコースで体得した基礎知識、シナリオ作り等のノウハウ、人や組織に影響を与え動かすことが出来るスキル、そして一番大きな他社で活躍し推進する仲間とのネットワークを上手に活用し、ICの立場で「会社を良くするため」の働きかけをしていき、身につけた技術を伝承し、組織力の向上や風土改革にも貢献していきたいです。

豊田通商には「改善活動」がありますが、見え易い個人業務の改善で終わらないように、組織の風土や意識の見え難い、いわゆる氷山モデルの水面下でも問題の真因をきちんと捉えて、それを組織全員で解決していくことができるといいなと思っています。

「いきワクプロジェクト」は活動期間も区切られていますし、言葉に出し難いソフト面の課題に全員で取り組むのは、難しいという課題もあります。

:新人事制度を導入することで石田さん自身に変化はあると思いますか?

石田:業務領域の垣根がなくなるので、私自身は前向きに捉えています。以前、営業アシスタントだった時は、決められた期限内に業務を正確におこなうことが求められました。

しかし、組織開発は正解がなくて、その中で自分の知識やスキル、経験の中で最適解を見つけて、周りを巻き込んで、見えないゴールに向かって改革を進めていくことが必要です。

難しいですが、ICコースを通じて知識やスキルを学びましたので、「社内コンサルタントとしては基礎的なことは理解している」という自負を持って、改革を進めていきたいと思っています。


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*参加企業を限定しております。
*お問い合わせはdiversity@jma.or.jp